おふたりSign
打ち合わせをしていたある日
私は「いつもの仕草」の愛らしさに気づいてしまった
それは 彼との思い出話を恥ずかしそうにも
お話してくださる時の ご新婦様の仕草
少しだけ上目遣いで照れ隠しをしながら
軽く ぐ〜にした右手を口元に近づけて
時々隣のご新郎様と目を合わせている
そして話終わると 黙って聞いていただけかと思った
ご新郎様は ご新婦様の顔をみて
口角をキュッとあげる
これに気づいた2回目からは そのタイミングで
トンって片方の太ももに手を乗せていたことも知っている
ふたりの自然体な雰囲気は
日頃の会話の様子や 心のキャッチボールの速度までも
伝わって来るようで とても微笑ましかった
「おふたりのルール」
またある時、お世話になっているご夫婦との食事の席で
それを見つけてしまった
気の知れた仲間達との集まりは いつも大人数で食卓を囲む
それぞれの自慢の手料理と美味しいお酒を持ち寄って
さぁ「乾杯!」とその時・・・
全員とグラスを合わせたから「ぐびっ」と思いきや
そのご夫婦は 一番最後にもう一度
ふたりだけでグラスを合わせて 「カンパイ」と囁き合っている
なんて素敵な音
何年経っても「あなただけ」が伝わるような
とても羨ましい光景だった
きっと 長年連れ添う夫婦というは
こうして「ふたりだけのSign」を持っていることで
いつまでも 幸せな日々を送っていけるのでしょう
あの日のときめきを ずっとずっと忘れないように
なにが起きても お互いを認め合える印として
あっという間に過ぎてしまう結婚式当日も
おふたりだけにしかわからない秘密のSignがあれば
幸せな瞬間も もっともっと深まるような気がしませんか