STAFF BLOG

【ウエディングSTORY】Mirage

 

「ちゃんと心には焼き付いているでしょう?」

君のその言葉で、まるで霧が晴れたかのように僕の視界は開けたんだ。

「本当に、必要かなあ」

結婚式をすることについて話す度に

口癖のように何度も発していた言葉。

もしかしたら君はその言葉に傷つきながらも、

笑顔で僕を説得し続けてくれていたのかもしれない。

でも僕は僕で、何も面倒くさいからとかお金がかかるのが嫌だとか

そういった理由で反対していたわけではない。

だって、「結婚式」ってほとんど形のないものだから。

当日までどんな形になるかわからないし

何よりも後に残る「モノ」ではない。

言ってしまえば、結局たった1日のことに膨大な労力を費やすことが不安だった。

学生時代あんなに熱を注いだスポーツだって

数多の試合を共に乗り越えてきた、

相棒ともいえるシューズを実家の物置に放置して。

職業柄、なかなか人と休みが合わないから

昔の仲間たちの集まりには全然参加できていない。

大学で研究したことも今の仕事とはあまり関連がないし

結局、どんなに熱中して力を注いだところで

過ぎ去ってしまった日々は戻らないのだと

今までの人生で学んできた僕は

何か月もかけて準備をしても、たった1日しかない結婚式のことを考えると

あまり乗り気になれなかった。

君がめげずに僕を説得しつづけてくれなければ、

きっと結婚式はしなかったと思う。

 

ありがとう、

君が熱心に説得してくれたおかげで

僕は人生最高の日を迎えられた。

ドレス姿のいつもより更に美しい君の隣でかけがえのない時間を過ごせた。

でも、来てくれた皆を見送るために

一歩踏み出した途端、

心を過るのは迫りくる明日に飲み込まれてしまいそうな

「かえがえのない今日」を失う恐怖…。

沈んだ表情を、隣にいる君が見逃すわけもなく

「どうしたの」

と聞かれてしまった。

こんなネガティブ思考で君に呆れられてしまうかもしれない。

なんでこんな最高の一日だったのにそんなこと言うの、って

怒られてしまうかもしれない。

そう思っても気持ちが溢れてしまって

考えていたことを全て話したら

予想外にも君は微笑んでいてくれた。

「確かにね、こんなに幸せな1日過ごしちゃったら

明日からの日常がちょっぴり物足りなくなるかもしれない。

もう1回結婚式やりたいー!って思っちゃうかもしれない。

今日のこの瞬間にはもう戻れないし、触れないし、形のあるものじゃないけど…

でもさ、

私たちの心にはしーーーーーっかり焼き付いているでしょう?」

過ぎ去った日々は決して戻らない。

そう思っていたけれど

僕はいままでの人生で

形のないたくさんの大切な思い出を心に焼き付けてきたんだ。

だから今でも、

あのとき大切にしていたシューズの色は覚えているし

仲間のコートネームだって全員分覚えてる。

研究に費やした努力の日々を思い返すと胸を張れるし、

僕は何ひとつ失ってなんかいなかった。

そして今日、僕はまた大切な思い出を胸に刻む。

大切なことを教えてくれた君との最良の日を。

 

ピエトラセレーナ|ウエディングパーティ

 

 

 

ブライダルフェアならピエトラセレーナ

ブライダルフェア情報|札幌の結婚式場|ピエトラセレーナ

動画|札幌の結婚式場|ピエトラセレーナ  動画ムービー|札幌の結婚式場|ピエトラセレーナ